ホルボックス島でのデトックス

心と体を癒やしてくれるメキシコの静かな島々
An outdoor setting with a wooden platform where a woman is standing over a massage table with white linens. Overall, the image conveys a sense of tranquility and relaxation, with a focus on holistic wellness practices such as yoga, meditation, and massage.

キューバ人アーティスト、サンドラ・ペレス・ロサノは、グラミー賞シンガーで元夫のパブロ・ミラネスの楽曲作りで忙しい日々を送った後、一人きりの時間とインスピレーションを求めてホルボックス島を訪れた。そして彼女はユカタン半島北部、メキシコ湾に浮かぶ小さな島の村に恋をした。マヤ文明の伝統を引き継ぎ、サステナブルな伝統漁法を守る漁師4家族が作った村で、トタン屋根のカイトサーフィンショップ、カラフルなレストラン、ヤシの木陰のバーが白砂の道に並び、スローフードが中心のレストランでは、新鮮なセビーチェやロブスター料理が屋外で楽しめる。

長さ26マイル、幅1マイルのホルボックス島には、フラミンゴ、ペリカン、サギなどエキゾチックな鳥類が生息しており、バードウォッチャーに人気の島だ。ホエールウォッチングやジンベイザメウォッチング、カイトサーフィンのホットスポットでもあり、近くにあるカンクンが賑やかなリゾートなのに対し、ホルボックス島は手つかずの楽園だ。

1999年、海から45歩の土地を購入したロサノは、緑豊かな別荘に友人や家族を招いた。地元の一点物のアートや手織りのリネン、籐の家具が置かれた別荘は、やがて2003年よりホテルとして営業を開始した。

A serene beach setting at Casa Sandra on the island of Holbox in Mexico. The image shows a woman doing yoga on a mat laid out on the sand with the ocean behind her.

現在、セル・カーササンドラには(朝食付き540米ドル~、casasandra.com)天蓋付きベッドがある17の客室とヴィラ1棟があり、世界各国の旅行者を受け入れている。ターンダウンサービスでは、枕元にロマンティックなフェデリコ・ガルシア・ロルカの詩が置かれ、毎朝ホテルには淹れたてのコーヒーと焼きたてのパンの香りが漂う。ランチとディナーには、新鮮なシーフードを使ったヌーヴォー・ユカテカ料理と、メキシコ産のワインセレクションが楽しめる。

ウエルビーイングが生活の一部であるホテルでは、デジタルデトックス(テレビ、電話、目覚まし時計がなく、Wi-Fiも限定)や、ビーチでの1時間の瞑想セッション、モーニングヨガが体験できる。深刻なストレスを抱えている人は、認定セラピストのフアン・ミゲル・サンチェスとエレナ・ゴンサレス・コルガノヴァによる7日間のアハル・リトリート(4,800米ドル~)への参加も可能だ。マヤ語で「目覚め」を意味するアハル・ホリスティックセンターでは、コンシャスプログラム、ボディプログラム、マインドボディプログラムの3つのウエルネスプログラムをカスタマイズして提供している。まずコンシャスプログラムでは、シンクロダイナミクスとクラニオセイクラル・バイオダイナミクスを取り入れたメンタルの改善を、ボディプログラムではマッサージやリフレクソロジーによる緊張の解消を目指し、マインドボディプログラムでは、両プログラムの要素を組み合わせて、心身をトータルに変化させるプログラムだ。「目まぐるしく進む世界で成功するには、心の平静が重要です」とロサノは語る。