温泉につかって

九州の温泉を訪ね、日本の温泉文化に触れる旅
A serene outdoor scene showcasing a traditional Japanese hot spring, known as an onsen, located in Unzen, Japan. The image features a partially enclosed wooden structure that houses the hot spring, with steam rising from the water's surface. The onsen is surrounded by trees, foliage, and rocky terrain, creating a tranquil and natural setting. In the foreground, a small wooden bench can be seen where visitors can sit and soak in the hot spring while enjoying the beautiful view.

環太平洋火山帯に位置する日本には、27,000以上の温泉や間欠泉がある。その大半は高温だが、「温泉」と呼ばれる約3,000の源泉は入浴に適しており、地下から湧き出るミネラル豊富なお湯にゆったりと浸かることができる。日本の風呂文化の起源は6世紀に中国から渡来した仏教僧に遡る。古来、入浴は体を清めるだけでなく、精神を浄化し、1日のストレスを洗い流すために欠かせないものと考えられてきた。

温泉の種類は多種多様で、川の一部を石で囲んだシンプルなものから、食事やエステを備えた豪華な入浴施設までさまざまなタイプがある。温泉と旅館の違いは宿泊できるかどうかで、宿泊可能な温泉は旅館と呼ばれる。究極の体験は、伝統ある旅館に泊まって貸し切りの温泉を楽しむことだろう。

日本の温泉の多くは、山が多く、緑豊かな九州(日本で3番目に大きい島)にある。

別府温泉は、華氏212度の「地獄」が有名だ。それぞれに個性があるが、「血の池地獄」は鉄分やマグネシウムを多く含むため鮮やかな朱色をしており、「かまど地獄」は、温泉の蒸気で調理したゆで卵や野菜が食べられる。

People lying down on their back on a sandy surface, covered from the neck down in what appears to be black sand. The person's head and hands are visible and they are reasting their heads on a white towel.

指宿温泉は、「砂蒸し風呂」が有名だ。薄手の綿の浴衣を着て浜辺に横たわると、係員が首まで黒い砂をかけてくれる。10分ほどすると体が温まってきてリラックスできる。蒸し風呂の後は、ビーチでシャワーを浴びるもよし、近くの温泉をはしごするのもいいだろう。

湯布院温泉は、金鱗湖や渓谷に立ち込める霧の美しさで知られ、湖畔にはカフェや店、小さなホテルが立ち並び、湖の南端には神社がある。露天風呂からは由布岳を臨むことができる。

雲仙温泉は20世紀初頭、長崎に住む外国人の夏の避暑地として人気だった温泉だ。歴史あるホテルの多くには露天風呂があり、雲仙岳の風景が楽しめる。

入浴のエチケット
タトゥーがある場合、入場の可否を確認すること(NGも多い)。

入り口で靴を脱ぎ、タオルを借りる。服や大きなタオルはロッカーに預ける。タオルは温泉まで持って行き、温泉の脇に置いておくか、日本人の多くがやっているように頭の上に乗せても良い。体を洗うときは、座って石鹸で洗い、木製の手桶でお湯をかける。日本では公衆の面前で裸になることは珍しいことではなく、ジロジロ見たりする人はいない。首までお湯につかって、瞑想し、禅の境地を味わおう。

九州へのアクセス
東京、大阪から飛行機の直行便で約2時間。新幹線で東京から約5時間、大阪から2時間半。